平清盛の脚本いいね

 なんでも主人公が正しいみたいな展開や、全ての歴史的事実は主人公を活躍させる為にあるみたいな脚本は駄目ですよやっぱり。その点、平清盛はきっちりした脚本で嬉しいです。この大河の視聴率が低いというのは悲しい。兵庫県知事に画面が汚いとか突っ込み入れられたり、王家という用語で批判されたりと可哀想な大河ドラマだけれど、誰がなんと言おうと面白いものは面白いと主張します。

 

 私なんかより歴史にもっと詳しい人からしたら突っ込みどころもあるのかもしれないけど、歴史小説が好きですレベルな私程度の歴史好きからするときっちり抑えておいて欲しい点は抑えていてくれる良い脚本です。

 源氏と平氏の関係だけじゃなく、院と摂関家鳥羽院と待賢門院と美福門院の関係なんかきちんと抑えられてる。院と平氏、摂関家と源氏の結びつきの対比を描写しつつ、武士の地位の低さからの忠盛昇殿へのやっかみ、忠盛の覚悟とかっこよさ。いいね、平忠盛は優秀な野心家だったと思っているからきっちりかっこよく描いてくれて嬉しい限り。突っ込みどころいっぱいだと萎えちゃうから不安だったけど、私はこの歴史考証の担当者を信用して次回から安心して楽しむことにします。

 

 待賢門院の描写が凄いですね、いつ彼女は自分の過ちに気づくんだろう。でももう遅くて、それが鳥羽院崇徳天皇への扱いに繋がって行って、ああなっちゃうわけで。三上さんの鳥羽院の演技もいいなあ。次回以降は女院間の争いも絡んでくるし、穴に落っこちてたあの人も出てくるでしょう。摂関家内部の争いも出てくるだろうし、全てが繋がっていくんでしょうね。清盛の海賊ごっこも次回以降の平家の海賊退治に絡めていくんだろうし、今後を考えるとわくわくしますね。

 

 次回以降と言えば、源氏の親子の関係もこのあとのことを考えるとぬぐってなりますね。よく考えられた脚本だわ。しかしやっぱり平忠盛が良かったです。前回までも色々息子に言いたい事も山ほどあったろうけど多くを語らず、みている方もストレスがたまる展開でしたが、今日はきちんと清盛に父ちゃんの格好よさが伝わって胸がすっとなりました。思春期の息子からみたらへらへらしている父ちゃんにみえても、実は芯が強くて頑張っているんだって気づく展開は王道ですよね。

 

 現時点での清盛のおこちゃまっぷりも今後どう成長していくんだろうって楽しみ。やっぱり主人公の成長が描かれてないとね。

 いやあ、勢いの赴くままに感想を書いちゃったので支離滅裂ですが、こんなに次回が楽しみな大河は久しぶりです。誰がなんと言おうとも良いものは良いと言いたいと思います。