機械的に訳することを通訳者に求めてはいけないんだろうか?

 先日私の部署がとある外国人の方に事情の説明を求められまして、英語の不得意な私が対応することになったので、通訳の人に間に入ってもらいました。

 

 その通訳さんは数年前に英語が堪能ということで通訳業務を主として私の職場に配属された方です。ただ、あまり芳しくない評判が他の部署の上司から聞こえてくる方でした。どうも問題がある人物らしかったんですが、今回対応してもらって理由が分かった気がしました。

 

1.他所の部署の仕事に口を出す

 良い通訳をするためには、どういう状況にあるか事情をある程度把握していなくてはならないというのは分かります。だから通訳者さんに求められたとおりお客様と私の部署が置かれている状況、お客さまが何を不満に思っていてその理由は何なのかなどは丁寧に説明しました。知っていないとトラブルの元になるかもしれませんしね。ただ、そこからが余計なことでして、うちの部署の仕事の内容に口を出してきたんですよね。

 まあ、私もうちの部署の問題点については把握していまして、それを改善しようと悪戦苦闘している最中なんです。そこを指摘されましていらっときてしまいました。事情を把握するのとそこに口を出すのとは違いますよね。貴方は英語のプロかもしれないけれど、私もこの部署のプロなわけです。お互いプロとしてその仕事を尊重し合えないものなのかなと。

 

2.相手の側に立ち過ぎる

 どの部署かに関わらずお客さんの視点でものを考える、行動するというのは大事だし大前提です。それは分かるのだけど、間に入っている方に相手側に寄られると、1対2になって対応が倍以上に困難になってしまうんです。これは非常に厳しい。私もお客様の視点に立ちながら、上司や組織の要求も頭にいれつつ両者がなんとか折り合える最前の着地点を目指して交渉をしています。なのにそこに通訳者の説得という仕事まで増えるとか無理、私の能力を超えているって感じで投げ出したくなりました。投げ出せるわけもないんですが。

 

3.何か言葉を足しているっぽい

 外国人の方と直接交渉するには私の英語力は不十分過ぎますが、とはいえ何割かは聞き取れます。どうも、通訳者さんは私の言ったこと以上の言葉を足してる気配がありました。文化的背景の違いや日本語と英語の違い等により、直訳では意思の疎通が不可能なこともあるでしょうし、補足も必要になるんでしょう。ただ、その付け足した言葉のあとに続くお客様の発言から推測するに、何やらアドバイスとまでは行かないレベルかもしれないけれど、相談っぽいことをしている雰囲気が感じられるのです。おいおい通訳者は中立じゃなきゃいけないんじゃないのかと。

 

 交渉中こんな感じでした。3に関しては憶測に憶測を重ねているのではっきりいって妄想です。無視して構いませんが、1と2はねー、ちょっと腹に据えかねるわけです。

 

 諸事情を知る必要性は認めても、そこからさらに立ち入ってくるのは別物です。状況を知るため以上に個人情報を求めるのは言語道断です。部署ごとに業務上知り得る情報は定められていますし、守秘義務もあります。

 だから必要以上に立ち入るな、中立を保てとやんわりと伝えてみたんです。でも、それでは通訳の仕事が出来ない、通訳の仕事はただ訳するだけでは成立しないんだと反論されまして、結局説得は出来ませんでした。

 

 言ってる事を全部否定する気はありません。そういう面もあるでしょう。両者の事情を把握して、文化的差異なんかも考慮しながら訳さなければならないケースもあるんでしょう。でも、他者の仕事への敬意も無く立ち入ったことを言ったり、中立を守れなかったりするんなら、率直に言って機械的な直訳しかしない人の方が何倍もマシなんです。

 

 なんて言えば良かったんだろう。もしくは私の考えの方が違うのかな。英語学習の記事なんかをみると、もっとも大事なのはどれだけ目標が具体的であることと、確固たる意思があことが大事と良く書かれていますが、今の私は英語学習へのモチベーションが過去最高潮に盛り上がっています。彼女を介さず外国人と交渉がしたい。英語が出来たらとこれほど思ったことはありませんでした。

 ブログ開始2日目にして愚痴ブログというのも楽しくありませんね。明日は明るい記事を書きたいものです。